こんにちは、RISです。
2019年10月10日シリアに対し、トルコが侵攻しました。
今回はこれに関する記事です。最後には個人見解も載せています!
シリア紛争は激化複雑化の一途を辿っています。
正直複雑すぎて、わけわからなくないですか?
中東は日本にとって距離も遠く、馴染みがありません。
中東はイスラム圏で紛争が多いよね、くらいが共通認識のように思います。
そんなシリア紛争についてです。
①まずは場所の確認から。
中東の場所はここ、一応わかりやすく載せておきます。
もう少し詳しくフォーカスすると!
場所としてはここで起こりました。
②中東問題、シリア紛争
中東においては、問題が多発しています。
イスラエル問題、クルド問題、シリア紛争、イスラム国
これら全ては複雑に絡み合い、はては、イデオロギー問題にまで発展しているように見えます。
さて今回のシリア紛争ですが。
上記の四つが全て絡んで、シリア国内で表面化したと見るのが妥当でしょう。
いくらでも調べたら出てくるので。
本当に基礎的な事実だけあげますね。
・チュニジアのジャスミン革命から始まった「アラブの春」の一種。(リンク載せます)
・最初は政府と反政府の対立であった。
・ISが介入し、三つ巴へ
・イランとイスラエルの対立も表層化
・アメリカロシアの影の対立もシリア内に見られる
・クルド人がアメリカの援助を受けISと戦う
・トルコがシリアないのクルド人勢力を警戒する
・トルコの越境に対しシリア政府も対応しなければならない
簡単に箇条書きするだけでこの量になるとか笑
すごいですよね笑
全部理解しようとすると一苦労なので
今回は太字にした「トルコがシリア内のクルド人勢力を警戒する」この部分が大事です。
全部を説明することはこの記事だけでは無理なので、
わかりやすさを重視して、トルコの視点から見ていきます。
その前に!まずクルド人についての最低知識をお伝えします。
クルド人とは、トルコ・イラク北部・イラン北西部・シリア北東部等、中東の各国に広くまたがる形で分布する、独自の国家を持たない世界最大の民族集団である。人口は2,500万~3,000万人といわれている。
こんな風に色々な国にまたがっていて自分の国に政府を持たない民族がいるということです。
このクルド人は、それぞれの国で独立運動を行っており、その勢力は無視できないものがあります。
③トルコの視点から今回の侵攻を分析する。
今回のトルコの侵攻について、トルコ政府は「平和の春作戦」とのたまっています。
その目的は
・シリア難民の移住先確保
・シリア内のクルド人勢力に対する牽制
この二つです。
トルコにはシリア紛争が始まってから、大量の難民が逃げ込んできています。
その対処にトルコ政府は追われています。
今回の侵攻によって、シリア国内に安全地帯を作る目的があるようです。
シリア国内に安全地帯を作り、トルコ内にいる難民を、安全を守りつつ本国に送還するということなのでしょう。
これは「安全保障地帯構想」といわれ、アメリカとトルコ間で議論されていたようです。
シリア側の国土に幅30キロの緩衝地帯を設けるつもりのようです。
ここに難民を移住させ、クルド人武装勢力が入れないように規制するとのこと。
もしやこれは肉の壁なのか?と一瞬疑いたくなります。。
つまり、自国で抱えきれない難民の住む場所を作りつつ緩衝地も作る。
ってことです。
トルコ軍は、2018年クルド人勢力が支配するシリア北西部に、越境攻撃を開始しました。
ここを支配するクルド人勢力を排除するためです。
シリアのクルド人勢力は、シリア紛争に乗じて、
シリア北部のトルコとの国境地帯に支配地域を広げ、一方的に自治を宣言していました。
トルコは、このシリアのクルド人勢力が、トルコのクルド人武装組織とつながっていると見ています。
トルコのクルド人武装組織は、トルコからの独立を求めて、軍や政府への攻撃を繰り返してきたため、
シリアのクルド人勢力から武器の援助があるのではないかと疑っています。
一言で言うと、過激なクルド人がトルコで独立する可能性が高まるからヤダ。
ってことかなと。
トルコ側から見るとこんな感じでしょうか。
④アメリカの行動
アメリカはトルコとクルド人勢力がぶつかるのをあまりいい顔をしていませんでした。
アメリカはイスラム過激派と戦うために、クルド人に対し援助を行ってたのです。
そのクルド人が危機に立たされることを、容認するということは、
クルド人からすれば、アメリカの裏切りです。
しかし今回、アメリカ軍はシリアから撤退しました。
トルコがクルド人を攻撃するだろうとわかっていながら撤退したのです。
⑤個人的見解
さてなぜアメリカは撤退したのか。
私はここに、資本主義と共産主義のイデオロギーの違いに原因があると思います。
シリア内のクルド人武装勢力は、共産主義的です。
トルコ内の「クルド労働者党」とつながっているのです。
もしクルド武装勢力がここで、シリアトルコにまたがる形で共産主義として独立した場合。
新しい共産主義国が生まれます。
東西冷戦において共産主義を封じ込めたアメリカとしては、あまり望ましいことではありません。
アメリカには、トルコが共産主義勢力を葬ってくれないかという打算があるのではないでしょうか?
そんな気がするのは私だけでしょうか。
最後に
読んでいただきありがとうございます。
日本にいたら、紛争など別世界の話ですが。
現実にはおきているんですね。
もっと世界に目を向けたいなと思う事件でした。